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心臓の病気
フィラリア症(ふぃらりあしょう)
■心臓にフィラリアが寄生する
犬の代表的な心臓病で、フィラリアという寄生虫が、心臓の内部に寄生することによっておこります。
症状が進むと重大な結果となります。
犬フィラリア症、あるいは犬糸状虫症ともいわれます。
<症状>
咳が出る、嘔吐、食欲不振、貧血、呼吸困難、血尿、下腹部が膨らむ。
<原因>
蚊によって媒介され、犬糸状虫が心臓に寄生することによっておこる。
犬から犬へ感染する為、十分な防蚊対策が必要です。
心不全(しんふぜん)
■さまざまな原因でおこる心臓病
心臓自体やそれ以外の異常が原因となって、心臓の血液を送り出すはたらきに問題が生じます。
症状が悪化したり、先天的な異常を持っている場合には、長く生きることがむずかしくなります。
<症状>
呼吸困難、咳、下や口の粘膜が紫色になるチアノーゼ、腹水がたまる、四肢の先端に浮腫が出る、食欲不振、元気がない、吐き気や嘔吐。
<原因>
心臓の弁の異常、心臓の血管の異常、心臓の筋肉の異常、その他の心臓の異常
僧帽弁閉鎖不全(ぞうぼうべんへいさふぜん)
■心臓の僧帽弁がよく閉まらない
心臓の僧帽弁が閉鎖不全をおこす病気です。
この状態が長く続くと肺水腫(はいすいしゅ)や呼吸困難になります。
<症状>
咳が出る、呼吸困難、貧血、唇や舌が紫色になる。
血液が正常に流れず、肺がうっ血をおこし、肺水腫になり呼吸困難を引き起こす。
<原因>
僧帽弁(左房室弁)が、完全に閉じなくなるためにおこる病気です。
2枚の弁からなる僧帽弁が、少しずつ厚くなって変形し、よく閉まらなくなります。
弁を支えている、乳頭筋という筋肉の異常も原因のひとつです。
心房中隔欠損症(しんぼうちゅうかくけっそんしょう)
■心臓の壁に生まれつき穴があいている
心臓の2つの心房の間の壁に、穴が開いている病気です。
比較的多い先天性の異常で、とくに重大な症状が出ないこともあります。
しかし、フィラリア症に感染すると問題になります。
<症状>
軽い呼吸困難
<原因>
心臓の右心房と左心房の間の壁(中隔)に、穴が開いている。
この穴は胎児のときにはあいていますが、普通は生まれたあとに完全に閉じて、中隔を形成するはずが、成長後も穴が残ることが原因です。
心室中隔欠損症(しんしつちゅうかくけっそんしょう)
■心臓の心室の壁に穴があいている
心臓の右心室と左心室の間の壁(心室中隔)に、穴やすきまがあいている病気で、そのために心臓肥大などがおこります。
<症状>
呼吸困難、疲れやすい、発育障害、肺水腫、咳が出る。
<原因>
心室中隔に生まれつき穴があいている為、左心室から右心室へ血液が流れ込んでしまう。
その余分な血液が右心室の血液と混じり合って、肺の血管を通り、左心房と左心室に流れ込み、その結果、心臓肥大を引き起こす。
動脈管開存症(どうみゃくかんかいぞんしょう)
■閉じるはずの動脈が閉じない
正常なら出生後に閉じるはずの動脈が、成長しても開いたままになるという、先天的な異常によって生じる病気です。
<症状>
呼吸困難、貧血、運動能力の低下、元気の消失、食欲不振。
<原因>
出生後まもなく閉じるはずの、胸部大動脈と肺動脈をつないでいる動脈管が閉じない。
肺動脈狭搾症(はいどうみゃくきょうさくしょう)
■肺に十分な血液が送られない
肺動脈の根元が先天的に狭いために、心臓の肥大や肺の血圧の低下などがおこり、その結果、呼吸困難や心臓に典型的なさまざまな症状がおこります。
<症状>
疲れやすい、呼吸困難、運動をいやがる、腹水がたまる、四肢の先がむくむ。
<原因>
肺動脈の根元と肺動脈弁が先天的に狭い。
右心室には常によぶんな血液が流れ込み、肥大し収縮力が弱くなる。
肺動脈に十分な量の血液が流れなくなり、肺の血圧が低下する。
ファロー四徴症(ふぁろーしちょうしょう)
■心臓が4つの先天的異常をもつ
生まれつき、心臓が4つもの異常を同時にもっているため、酸素を十分にふくんだ血液を、全身に送り出すことができません。
そのために、さまざまな症状があらわれます。
<症状>
運動時の呼吸困難、舌や口腔(こうくう)の粘膜が真っ青になるチアノーゼ、疲れやすい、貧血、発育が悪い。
<原因>
4つの先天的異常を、同時に持っていることが原因。
4つの異常とは、肺動脈狭搾、心室中隔欠損、右心室肥大、大動脈右方移転。
この結果、酸素を十分にふくんだ血液を全身に送り出せません。
溶血性貧血(ようけつせいひんけつ)
■免疫が赤血球を破壊する
本来は自分の体を守るためにはたらく免疫機能が、自分の血液の中の赤血球を攻撃して、壊してしまう為、赤血球がたりなくなっておこる貧血です。
<症状>
元気がない、運動をいやがる、食欲不振、吐き気、貧血、目の結膜や歯肉の色がピンクから、白色に変わる、黄疸(おうだん)が出る、血尿が出る。
<原因>
外から体内に入ってきた異物を、壊して体を守ろうとする免疫のはたらきが、自分に不利益になるように作用する為におこる。
何らかの原因で赤血球に対する抗体ができてしまい、それが赤血球を破壊してしまう。