エンジョイ-ペットライフ.com > ワクチンの必要性
ワクチンの必要性
ワクチンはなぜ必要?
ワクチンはどうして必要なの?
「動物を飼い始めたら、ワクチンだけは忘れずにね」最近とてもよく聞く言葉です。
ところでこのワクチン皆さんは「いつ」「何を」「何のために」接種するのか、
正しく理解していますか?
ペットショップや動物病院で勧められたから、「なんとなく」受けさせている、
という方も、実は多いのではないでしょうか。
ワクチン接種は春に行うのがもっとも良いとされています。
ここでは「ワクチンで予防できるペットの病気」にスポットを当てて、
ワクチンの必要性について考えてみましょう。
ワクチンの基礎知識病気編
ワクチンで予防できる病気は?
ワクチンで予防できる感染症や伝染病には、次のような種類があります。
これらの病気は、かかってしまうと生命にかかわる恐ろしいものですが、ワクチンを接種していれ
ば大事に至らないばかりか、周囲の動物からの感染、また周囲の動物への伝染も防ぐことができます。
1.狂犬病(犬)
咬まれたりなめられたりすることで、すべての哺乳類が感染し、発病すると100%死亡する、人獣共通感染症です。
神経がおかされるため、食べ物が飲み込めなくなったり、よだれを流したり、歩くことが困難になるほか、最後は全身にけいれんが現れ、昏睡状態に陥り、死に至ります。
日本では徹底した予防対策により、現在は発生していませんが、世界では年間に3万5千人から5万人近くが死亡しています。
国際交流が活発になっていることから、日本にも侵入する危険性がある病気です。
2.犬ジステンパー(犬)
ウィルスにより、消化器、呼吸器、目、歯、神経がおかされます。
そのため、下痢、鼻汁、目やに、発熱、けいれんなどが見られます。
またフットパッド(肉球)が硬くなることもあります。
死亡率は非常に高く、大変こわい病気です。
3.犬パルボウィルス(犬)
このウィルスはとても丈夫で、消毒薬が効きにくく、約6ヶ月ほど感染力を持ち続けます。
急に元気がなくなり、激しい嘔吐、下痢、血便などの症状が出ます。
そして脱水や敗血症を起こし死亡します。
子犬では心筋がおかされ、突然死することもあります。
4.犬伝染性肝炎(犬)
アデノウィルス1型による伝染病で、元気や食欲がなくなり、嘔吐や下痢のほか、肝炎により黄疸が起きたりします。
目が白く濁ったりもします。
尿からウィルスが排泄され、他の犬に感染します。
5.犬アデノウィルス2型感染症(犬)
肺炎、気管支炎、扁桃炎など呼吸器の症状を起こします。
「ケンネルカフ(風邪症候群)」の症状を示します。
6.犬パラインフルエンザ(犬)
ウィルスによる呼吸器の病気で、治りにくい咳、鼻汁、扁桃炎、気管支炎を起こします。
風邪の症状を示すので、「ケンネルカフ」とも呼ばれます。
軽いと自然に治りますが、犬が集団生活している所で多く発生しています。
7.犬コロナウィルス感染症(犬)
腸炎を起こす伝染病で、下痢、嘔吐が起こります。
パルボウィルスと混合感染すると、症状は重症になります。
8.レプトスピラ症(犬)
人にもうつる病気で、細菌によって腎臓や肝臓がおかされます。
歯茎や体のあちこちから、出血や黄疸が出る「黄疸出血型」と、高熱、嘔吐、下痢が起きる「カニコーラ型」をはじめ、いくつか種類があります。
ネズミの尿や、この病気にかかった犬の尿が、感染源になります。
菌は沼地や池にも存在するので、特に野山で駆け回ることが好きな犬は、要注意です。
9.猫汎白血球減少症(猫)
白血球が極端に少なくなる伝染病で、腸炎の症状を示します。
子猫がかかると死亡率が90%にもなるので、猫ジステンパーとも呼ばれています。
突然元気がなくなり、嘔吐や下痢の症状が現れます。
妊娠中の母猫が感染すると、流産や死産をしたり、子猫に奇形や脳障害が起きることもあります。
感染力が強く、ウィルスはホコリとともに運ばれるので、室内飼いの猫でも感染することがあります。
10.猫ウィルス性鼻気管炎(猫)
くしゃみや咳などの、風邪の症状を示します。
目もおかされるので涙や目やにも出ます。
重症になると食欲がなくなり、肺炎などで死亡します。
分泌物により感染するほか、空気中のホコリによって、運ばれたウィルスでも感染します。
治ってもウィルスを持ち続け、他の猫への感染源となることもあります。
11.猫カリシウィルス感染症(猫)
猫ウィルス性鼻気管炎と同じように、くしゃみ、鼻汁など風邪の症状を示します。
進行すると舌や口に潰瘍(かいよう)ができ、食欲が落ちます。
肺炎を起こすこともあります。
12.猫クラミジア症(猫)
風邪の症状を示し、呼吸器と結膜がおかされる伝染病です。
くしゃみ、咳、涙目、結膜浮腫、目やにを伴う、ひどい結膜炎が起こります。
13.猫白血病ウィルス感染症(猫)
リンパ肉腫、白血病、貧血、流産、腎臓病、免疫不全などを起こす、伝染病です。
ウィルスを持った猫との軽い接触ぐらいでは感染しませんが、ウィルスが唾液に含まれているので、
猫どうしでなめあったり、同じ食器を使ったりすると感染します。
健康そうに見える猫でも、ウィルスを持っていることもあります。
..........................................................................................................................
こうした感染症や伝染病は、動物どうしの接触のほか、空気やホコリによっても媒介されるため、室内飼育、屋外飼育を問わず、かかるリスクがあります。
そのため「うちの子にかぎって」と安心することはできません。
しかし、こうした重大な病気であっても、ワクチンを定期的に接種することで、予防することができるのです。
では、その「ワクチン」とは、いったいどんなものなのでしょう?
ワクチンの基礎知識Q&A編
Q.「ワクチン」とはどんなものですか?
A.
感染症や伝染病の、病原性を失わせた病原体、またはその一部が入ったものです。
ワクチンが動物の体内に入ると、白血球が活動し、病原体をやっつけるための、免疫抗体が作られす。
そして実際に、ウィルスなどが体内に侵入してきたときには、この免疫抗体が病原体と戦い、病気になることを防いでくれます。
ワクチンは、複数の病気に対応できる「混合ワクチン」が一般的で、数種の種類と組合わせがあります。
Q.ワクチンで病気を完全に予防できるのですか?
A.
完全に予防できるとは限りません。
まれに、免疫不全といって免疫を作れない固体もいますし、ワクチンでは予防できない病気も、存在するからです。
たとえば寄生虫による病気、カビや細菌によって起こる病気、また腎臓、肝臓、心臓の病気や腫瘍などは、たとえワクチンを接種していても、かかってしまいます。
しかし、ウィルス性の伝染病については、ワクチンを打っておくことで防げたり、かかっても軽症で済むことが多いのです。
感染症は自分の犬猫だけでなく、周囲にも影響を与えます。
仲良しのワンちゃん、ネコちゃんに病気をうつさない、うつされないためにも、ワクチンの接種はとても重要なのです。
Q.ワクチンはいつ受ければ良いのですか?
A.
感染を受けやすい環境にあるかどうかを考慮して、ワクチンを接種する時期と回数を決定します。
小さい頃は親から譲り受けた免疫(移行抗体)があり、ワクチンの作用を打ち消しますので、これが切れる頃を見計らって、ワクチンを接種することが重要です。
確実な免疫を作るためには、何回かワクチンを接種する必要があるので、獣医師の指示を受けましょう。
その後は、年一回の追加接種をしておくと、安心です。
Q.ワクチンを接種したら、すぐ免疫ができるのですか?
ワクチンは、接種後すぐ病気を防ぐことができるわけではありません。
徐々に免疫力をつけていきます。
そのため、不特定多数の動物が集まる場所(ペットホテルや公園など)に行くのは、接種してから、二週間程度たってからにした方が、良いでしょう。
Q.ワクチンの効果はいつまで続くのですか?
A.
動物の状態や、ワクチンの種類によって、効果に大きな差があります。
数年間続くこともありますが、早い場合1年位で免疫がなくなる動物もいます。
獣医師と相談して、その子に合ったタイミングで、追加接種を行うようにしましょう。
Q.ワクチンに副作用はないのですか?
A.
副作用の出る確率は大変低いです。
しかし、中には発熱、痛がる、元気がない、食欲不振などの症状が出る場合もあります。
そのほか、アレルギー反応を起こしやすい動物がいて、その場合は、発熱、嘔吐、下痢、かゆみ、じんましん、唇やまぶたの腫れ(浮腫)などの症状がでることもあります。
また、極めてまれなことですが、アナフィラキシーショックといって、アレルギーの中でも急激なショック症状を起こす動物もいます。
けいれん、血液循環不全、呼吸困難、血圧低下など、ワクチン接種後数分で起きます。
時には、命にかかわることもある、こわい副作用です。
ワクチンを接種した後、とくに初めての場合は、家に帰ってからも、よく観察するようにしましょう。
Q.ワクチンにかかる費用は、どのくらいですか?
A.
ワクチン接種の費用については、動物病院により異なる為、一概にいくらとは言い切れません。
というのも、ワクチンはほとんどの場合「混合ワクチン」となっており、その種類も3種、5種、8種などさまざまで、タイプもいろいろあるからです。
さらに地域や、動物病院ごとのシステムによっても、料金に差が出てきます。
接種の前にどんなワクチンが、自分のペットはふさわしいのか、獣医師とよく相談し、また費用についても確認するようにしましょう。
ワクチンの基礎知識メリット編
「ワクチンのメリット」は、ほかにもあります。
ワクチン接種の目的とメリットは、怖い伝染病や感染症から、動物たちを守るためです。
しかし、それだけではなく、ほかにもいろいろな場面において、役に立つことがあります。
1.獣医師に相談できる
ワクチンを定期的に接種する際に、健康診断を受けられたり、しつけや食事の指導なども相談できます。
その他わからない事など、何でも相談できます。
2.ワクチン接種が条件
旅行などで家を空ける場合、ペットをペットホテルに預ける際には、ほとんどがワクチン接種をしていることが条件となります。
厳しいところでは、獣医師の証明書を求めるところもあります。
このときワクチン接種を済ませていれば、預ける側も、預かる側も、安心して託すことができます。
また、ほとんどの動物病院でも、ペット(犬や猫)を入院させる場合、ワクチンを接種していることが条件になります。
3.動物を飼う際のマナーと思いやり
仲良しのワンちゃんネコちゃんに会う際も、お互いにワクチンを接種していれば安心です。
動物を飼う際のマナーと思いやりとして、ワクチンはなくてはならないものです。
ワクチン接種時の注意事項
1)受ける時間帯は早めに・・・
ワクチンはなるべく朝、もしくは午前中に接種した方が、その後十分に観察でき、動物病院とも連絡が取れるので安心です。
念のため、数時間後に、動物病院にペットの様子を、伝えると良いでしょう。
2)無理はしないで・・・
ワクチン接種日になって、ペットの体調がいつもと異なるようでしたら、無理をしてはいけません。
日にちをずらし、後日改めて受けるようにしましょう。
また、神経質でこわがりなペットの場合は、前もって診察だけ行い、慣れさせるのみにして、別の日にワクチン接種を受けたほうが、良いでしょう。
3)過去にワクチンで副作用が出た・・・
過去にワクチン接種で、副作用が出たことがある場合は、必ず接種前に担当医に申し出ましょう。
担当医は、ワクチンの種類を検討したり、アレルギーを防ぐ、薬の投与を考慮してくれます。
4)接種後の変化に要注意・・・
ワクチン接種後に、少しでも変化があったら、また様子がおかしいなと思ったら、すぐに動物病院に連絡して、獣医師または、担当医の指示を受けましょう。
様子を見たほうが良い、という勝手な判断で放置した場合、最悪の結果を招くこともあります。
5)ワクチン接種直後は控えて・・・
ワクチン接種後2〜3日は、散歩、激しい運動、シャンプー、入浴、旅行などはやめましょう。
6)ワクチン接種後の食事管理・・・
ワクチン接種後しばらくの間は、高タンパクな食事(肉・魚・ごちそう)などは避けましょう。
バランスの良いものを、与えるようにした方が良いでしょう。
ワクチンについてのまとめ
ワクチンの大切さ・・・
自分のペットにどんなワクチンを接種するかは、獣医師と相談して、最終的にはペットオーナーである皆さん自身が、決定することです。
その際、必要最低限のワクチンで良いのか、または広範囲に病気を予防できるものが良いのか、などを知っておくことは、飼い主の役目(義務)とも言えるでしょう。
そして、内容や料金について説明を受け、きちんと理解した上で、接種を受けるようにしましょう。
疑問や質問があるときは、獣医師に遠慮なく質問してみて下さい。
そうすることで、飼い主さんと獣医師の信頼関係も、より深まると思います。
ワクチンは「受身の医療行為」ではありません。
自らの方針と、ペットにとって一番良い方法を、見つけてみて下さい。
ここまでワクチンの大切さについて、見てきましたが、皆さんはいかがでしたか?
私自身過去に悲しい出来事もありました。
その時に、ほんの少しの知識があれば、防げたかも知れません。
今では、少しでも多くのことを知ろうという、努力をしているつもりです。
皆さんも大切なペットのために「正しい知識と理解」を持っていただければと思います。